死んだように生きていました
16歳の時に戸籍を閲覧する機会がありました。
するとそこには、私は母親の実子として記載されていました。
幼いころから夢見た本当のやさしいお母さんはもう二度と現れることがないという現実を突きつけられました。そして、とても傷つきショックを受けました。
あの鬼母が実の母親とは・・・
生きていくための手段として、
1.母親を好きになる努力をする
2.母親に好いてもらえるよう努力する
この2点を当面の目標としました。仮にも育ててもらっているのだから、自立できるまではこうして生き延びるしかありません。
やっと就職したものの母親は自立できない様に 邪魔をしてきます。
一人暮らしができない様に、不動屋さんに嫌がらせをするので部屋は借りられませんでした。
結婚して家を出て、子供ができて何とか離れることができましたが、何かあるたびに距離を詰めてきます。
ここまで、追いつめられると私も 子供が人質に取られているような気持になり、母親の言いなりに生きるしか方法が思いつきませんでした。
まさに、死んだように生きていました。
しかし、ある時
「親が先に見捨てたら、子供は親に見捨てられたら嫌だから、子供は必ず言うとおりにする。見捨てた方が勝ちよ。」
という母親の言葉が脳内再生されました。
その時、
『私は人生の最初から見捨てられていた』
と、気が付きました。
母親から離れることを決意したのでした。
離れた今は、生きている実感がとてもします。