asamiXの毒親ダイアリー

人もうらやむ仲良し親子でした。 休日には、ショッピング・ランチ。 お洋服のシェア。 周りからは、若々しくステキな母と言われていました。 でも、本当は・・・ とても息苦しかったのです。

強風の恐怖

人生も折り返し地点を過ぎたというのに、夏の台風は以外と平気ですが、未だに冬の風の強いなど天候が悪い日は恐怖を感じます。

そんな時は 予定変更が可能ならば、お出かけをやめますが、どうしても出かけなければならない場合は、自家用車を使います。贅沢にもタクシーを使う時すらあります。

それぐらい、恐怖なのです。強風が・・・

冬は、夜のお出かけもしません。忘年会も極力お断りさせていただいています。

冬の夜も闇に飲み込まれそうな気がして、苦手なのです。

 

4~5歳くらいの頃だったと思います。

風の強い真冬の真っ暗な夜、裸同然の格好で外に放置されたことが何度かあります。

子供心には、

”暴風の中 一晩中 放置された”

という感じ方でしたが、実際には 風が強い日に 20~30分程度だったと思います。

雪国ではなく 暖かい地方なのですが、それでも真冬の夜に裸は・・・寒いです。

 

風に飛ばされない様に、必死で門扉にしがみついていました。

もう、寒さと恐怖で気が狂いそうでした。

すごい力でしがみついていたので、手がしびれてきました。

「助けて」

と叫びましたが、風の音でかき消されていつも助けに来てくれる近所のおばちゃんの耳にも届きませんでした。いや、もしかしたら、おばちゃんは留守だったのかもしれません。

 

「うるさい!泣くな!」

家の中から、母親が怒鳴りました。

家の中からは、少し明かりが漏れてきています。

 

もう、一生家の中には入れない。

本当のお母さんがお迎えに来るまで もう我慢はできない。

だったら、風に飛ばされて消えてしまおうかと思いました。

でも、飛ばされることはありませんでした。

 

真っ暗な夜に放置される度に、自分が見捨てられている存在だと思い知らされました。

いつまで、こんな仕打ちに耐えたらいいのだろうか?

早く継母から逃げたい。本当のお母さんはいつ迎えに来てくれるのだろう?

幼いながらに思い、来るはずもないやさしい母親のお迎えを待っていたのでした。