包丁は調理器具です
最近、子供に包丁を向けて勉強させたりするのは虐待では?という事をよく耳にするようになった。
包丁は調理器具であり、子供を脅すための道具ではない。そんな事をされて育つと子供はトラウマとなって将来フラッシュバックに悩んだり、包丁に触れなくなる可能性すらある。
実は、私自身が、そのトラウマを持っていて、包丁が触れないし、直視できない。恐怖のあまりドキドキが止まらなくなる。
日々の調理は包丁を全く使わず、主にスライサー・ハサミ・お好み焼きのヘラで材料をカットしている。根菜類は電子レンジで温めてから ハサミでカット。当然、包丁でないと調理が不可な食材は我が家の食卓に並ぶことはない。
思いのほか不便なのは日常生活。料理番組は観られないし、ドラマでも調理シーンは観ない。CMでも食材カットのシーンは観ない。お店に行っても 包丁売り場はスルー。たまに、想定外の場所に包丁を置いている店があるが、パニックになる。
外食も不便。ナイフとフォークで食べる物は思いのほか多く、ナイフが使えないし直視できないので 提供された物を切るために小さなハサミを持ち歩いている。問題は、同席している人がナイフを使っていると その人を見られない事。一度食事が遅い人と同席したが、30分くらいナイフを持ったままなので、私は過呼吸発作を起こしてしまった。
その行為は本当に子供のためなのか?自分が周りの人に“いい子ですね”“T大すごい”と称賛されたいために、子供に無理強いをしてないか考えてみて欲しいと思う。一生包丁を握ることはできないかもしれないし、色々なフラッシュバックに悩まされる人間を増やして欲しくないと思う。