asamiXの毒親ダイアリー

人もうらやむ仲良し親子でした。 休日には、ショッピング・ランチ。 お洋服のシェア。 周りからは、若々しくステキな母と言われていました。 でも、本当は・・・ とても息苦しかったのです。

伯母さんの笑顔が苦手だったわけ

どういう訳か、親戚の伯母さんの笑顔が苦手でした。他の人の笑顔は気にならないのに、その伯母さんの笑顔だけが苦手なのです。意地悪な方でもなく、むしろ優しい人なのですが・・・

 

4年ほど前にお会いした時、例の笑顔で

「元気だった?」

と話かけてくれました。次の瞬間 過去の思い出が蘇ったのです。

 

あれは、5歳くらいの時の事です。

弟の体調が悪く、その日は総合病院にいました。夕方 伯母がやってきて

「あさみちゃん、伯母ちゃんの家に行きましょうね。みんな待っているよ。」

と、突然言い出しました。伯母の手には私の小さな荷物がありました。伯母の家には年齢が同じくらいの同性のイトコがいます。楽しく過ごせるとは思いましたが、私は非常に困りました。もし、私が自宅を留守にしている間に本当のお母さんが迎えに来てくれたら、もう会えないかもしれないからです。

本当のお母さんは 私が伯母さんの家に行くことを しっているのだろうか? 

その事だけが心配でしたが、子どもの力ではどうすることもできません。私は、伯母について行きました。ビックリしたことに 伯母は駐車場まで私と手をつないでくれました。

 

この時 弟が入院したため母親は付き添いをしていました。入院の付き添いは仕方ありませんが、どうして一言「弟くんが入院するから 伯母さんの家でお泊りして待っていて」と言えなかったのでしょう。自分自身が母親を経験した今、この点が疑問です。やはり、私の事は透明な存在だったのでしょう。

 

伯母さんの笑顔を見るたびに、本当のお母さんとの出会いのチャンスを奪われたという 絶望感を思い出していたのだと思います。

その事に、半世紀近く経ってから気がつきました。