夏休みの憂鬱
夏休みが楽しいってどんなのだろう???
子ども時代から、想像していました。でも、それはドラマの中の話であって 私には全く関係のない話でした。
休みだからと言って 朝寝坊が許されたわけではありません。通常よりも1時間近くも早起きをさせられました。
朝は、洗濯・食事の後片付け・掃除の手伝い その手伝いの合間に勉強もしていました。つまり、午前中はほぼ、自分の時間はなかったのです。その間 専業主婦の母親は優雅に趣味を楽しんだりTVを観ていました。
小学校低学年の頃、朝10時くらいからアニメを放送していました。
私は「見せて欲しい」と頼みましたが、母親には「勉強をしていなさい」とだけ言われ 見せてはもらえませんでした。しかし”男の子だから・・・”という理由で弟は見せてもらえていました。
午後は多少の自由時間はありましたが、16時前には帰宅して洗濯物を取り込まなければなりませんでした。少しでも遅くなると「生地が太陽に焼けてダメになる」という理由で叱られました。また、取り込む順番も決まっていて1つでも間違うとシバキ倒されました。
「蝉がうるさいからイライラする」という理由で、孫の手やハエ叩きで よく叩かれました。
私という労働者がいるので 母親には夏休みがあったのです。
ストレス発散に殴る対象もいて、スッキリする事も出来たと思います。
9月になって学校が始まるといつも”ホッ”としました。
学校でも居場所はありませんでしたが、おとなしく目立たないようにしていると家に居るよりは災いは少なかったです。
大人になった今 改めて考えると 私に自由時間を与えて私が楽しむのが 母親は許せなかったのだと思います。
毎年、夏場は体が鉛のように重いです。何もする気になりません。今でも蝉の鳴き声を聞くと とても悲しい気持ちになります。