成績
中学生の時、進学塾に通っていた。
当時は個人情報うんぬんの考え方がなく 試験後は成績上位者の名前と点数を掲示しているような世の中だった。
100人くらい塾生はいたと思うが、私はいつも掲示されるメンバーだった。
大体 5~7位あたりをウロウロしていたが、7位になると母親からの恐怖の「チェッ!」という舌打ちが聞こえてきた。
褒めてもらうという経験もしたいし、もしかしたら褒めてもらえて 我が子として受け入れてもらえるかもしれない と思って頑張って勉強した。
テレビを観る時間を削り、漫画を読むのをやめ、当時自分で考えつく限りの勉強方法をやってみた。
そうしたら、
なんと なんと 3位に・・・
帰宅後 母親に
私「3位だったよ。」と嬉しそうに言ったら
母親「えーっ!3位ってことは、まだ上に2人もいるでしょ。そんなので嬉しいの?向上心がなさすぎる。」と情けなさそうな顔をした。
確かに まだ上に2人もいることも事実。
しかし、自分なりに努力したのも事実。
だけど、結果がだせないと我が子として 親に受け入れてもらえないのも事実。
もう”ダメ出し”を聞くのも そろそろ限界。
その後、自分なりに考えた結果として 母親の手前 努力しているというパフォーマンスは大切だが、”適当に頑張る”ことにした。
大人になった今思うことは、
親は子供が本気になって努力したら結果がどうであれ その過程を認めてあげる事。
そうしているうちに 花が開くこともあるし、別の道を見つける事もある。
“ダメ出し”ばかりを聞かされていると、自分は無価値な人間だと思うようになる。
親類からこっそり教えてもらったのだが、母親は単位を落としまくって高校を留年し、中退。
だから、そのリベンジを娘にさせたかったのかもしれない。